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いわきの被災地のこと

当案内所のスタッフは、仕事のために3.11の地震の後間もなく、市内の被災地(沿岸部)を廻りました。

写真はありません。
とてもじゃないけれど、「写真を撮る必要性」が無い状況で、カメラを構える気持ちにはなりませんでした。
写真での記録は、報道関係の方などがきちんと残してくれるでしょう。

本当に言葉にならない景色が、そこには広がっていました。

つい一週間前に確かに見たいわきの景色は、そこには何も残っていませんでした。
そこに確かにあった人々の生活も、残ってはいませんでした。

スタッフは戦争を知りませんが、きっと戦争の跡はこんな風景なのではないか?
爆弾が投下されたら、こんな風になるんじゃないか?

形を留めていない乗用車。
家の中に入り込んでいたり、2~3台が重なっていたり。
住宅の2階だけがまったく違うところに流されていたりもしました。

「白砂青松」と言われた風景も、道路は大きく陥没。
防波堤のコンクリートも巨大な固まりとなって、道路の反対側まで流されていました。

住宅街の道路はがれきでふさがれ、通れなくなっているところもありました。

多くの命が犠牲になり、いまだに行方不明のかたがいらっしゃいます。

昨日で3.11から100日となり、昨日と今日、薄磯・豊間地区では合同慰霊祭が行われました。



当案内所を再開することが決まったときに、ある程度は「被災地を見たい」という問い合わせが来るであろう事は予想していました。
実際に平日、休日を問わずに、来所された方からそういったお問い合せを頂きます。
「何人死んだの?」
「なんで火事になったの?」
「(被災者は)どこに避難してるの?」
「怖いっていうけど、何が怖いの?」
と、矢継ぎ早に質問されたこともありました。

非常に胸が痛みます。
津波被災地域に住んでいないスタッフですら、こんなに辛く、苦しい感情を覚えます。
その場に住んでいる、住んでいた人は尚更でしょう。

ですので、お察し頂きたいと思います。

実際、月~土までは災害復旧作業のために、津波被災エリアは立ち入りが規制されています。
「じゃあ日曜日だったら良いんでしょう?」
ということでは無く・・・
お察し頂けないでしょうか。

ぜひともよろしくお願いいたします。

                           いわき市総合観光案内所 スタッフ
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